ニキビに抗生物質は効果ある?
抗生物質ってどんなの?
抗生物質というのは簡単にいうと菌を殺す薬です。
ペニシリンという有名な抗生物質がありますが、世界でもっとも最初に作られた抗生物質。
この抗生物質ができた時、非常にたくさんの人の命が救われました。
抗生物質は飲み薬だけじゃない
抗生物質というと飲み薬のイメージもあるかもしれません。
だいたいリンパが腫れたり、化膿したりすると抗生物質は病院で出されますよね。
飲み薬も多いのですが、実は塗り薬の中にも抗生物質が含まれます。
有名なところで、ニキビの塗るタイプの抗生物質はダラシンTゲルです。
なんでニキビに抗生物質を使うの?
抗生物質にはエリスロマイシン、アミカシン、ストレプトマイシン、アジスロマイシン・・・
本当にたくさんの種類があります。
それぞれに効能が違うのですが、ニキビにはリンコマイシンといわれる抗生物質が皮膚科では出されます。
細菌は自分ひとりで増加していくのではなく、タンパク質をとって増えていきます。
タンパク質をとらないと細菌も増えることができないのです。
「タンパク質をとらせないぞ」と効果を発揮するのがリンコマイシンの得意とするところ。
ニキビはアクネ菌が原因となりますが、アクネ菌がタンパク質をとるのを邪魔して増やさないという効果が発揮されます。
抗生物質が効かなくなる日
抗生物質は飲んでも1週間程度に抑えるべきです。
その理由として、抗生物質というのは良い菌も悪い菌も殺してしまう効果があります。
そして飲み続けることによって耐性菌というのが発生します。
耐性菌は抗生物質になれてしまって、もう効果がないという状態の新しい菌です。
抗生物質をずっと続ければ良いわけではないのです。
実はもうダラシンも使われない
抗生物質が含まれるダラシンが出始めたときは、非常にニキビの薬として活用されていました。
ダラシンにはアクネ菌を増やさないという効果があるからです。
ですが最近の主流としては、アクネ菌を殺せばニキビが消えるというわけではないということが分かっています。
あくまでニキビになる原因のひとつであり、アクネ菌がいなければ良いというわけではありません。
そのためアクネ菌を殺菌するというだけではニキビは治らないのです。
そもそも抗生物質は赤ニキビにしか効果がない
抗生物質は菌が活発な赤ニキビにしか効きません。
それ以外に飲んでも劇的に変化はないでしょう。
抗生物質を貰っても安心しない
以上のように抗生物質はニキビに劇的に効果があるわけではありません。
ごく一部のニキビに効果を発揮するのです。
また抗生物質はずっと飲み続けられるわけではないので、基本的なニキビの洗顔を必ず毎日行いましょう。
そしてきちんとニキビを保湿するように心がけてください。